ふらっと古寺

たちばなしNo.18

室生川


こうさんの街ある記


室生寺

室生寺五重塔


いつの間にか
御朱印帖を持ち歩くようになった
はじまりは宇治の平等院鳳凰堂だった

信心深いほうではない
それなのに御朱印帖を手にしたのは
なにか記念になるものをと思い
社務所をのぞいたとき
濃紺の地に金色の線で描かれた
鳳凰の図柄に引かれたからだ

その1冊もまもなく
ご記帳で埋め尽くされようとしている

平成29年1月からはじめておよそ3年
ここまでで四十数寺を訪れたことになる
意識的に巡礼をしているわけでもないので
3年かかったというわけだ

せっかく御朱印帖のおかげで
古寺を訪れる機会があるのだから
ここらでその足跡を
残しておくのもよいのではと思い立った

そこでまずは好きな古寺の一つである
奈良にある室生寺を訪ねた時のことを
紹介したい

室生寺に着いたのは
平日の夕刻だった
あたりはすでにその日の仕事を
終わらせようとする様子を漂わせていた

拝観が終了してしまっているのでは
そんな不安を抱きながら
自分の車しかいない駐車場から
室生川に架かった
朱塗りの欄干が目立つ太鼓橋を渡った

終了1時間前だった
この古寺を巡るにはあまり時間がない
急ぎ山門をくぐった

室生寺の創建は奈良時代
創建当時は興福寺の別院だった
当時としては珍しく
女人を受け入れていたということで
別称女人高野とも呼ばれていた

仁王門をくぐり少し行くと
いきなり鎧坂と名付けられた
急こう配の石段が立ちはだかる

室生寺石段

その先には国宝の金堂が
小さく鎮座しているのが見える

そこまで登りきると
石段は細かく区切られながら
左へ左へと続く

やがて本堂がその重厚な姿を現す
ここに立つと
かつて救いを求め山奥までやってきた
女人らの声が聞こえてきそうだ

菩提樹の 実を拾いをる 女人かな
             高浜虚子

本堂のわきから石段は再び続く
この石段の前に立つと
室生寺を代表する
国宝五重塔が姿をあらわす
この塔は
法隆寺の五重塔に次いで古い

室生寺スケッチ
※kousanのトラベラーズノートより


石段の下から見上げるそれは
まことに立派で
千年の荘厳な雰囲気を漂わせている

ところが石段を上り詰め塔の前に立つと
その印象は全く異なったものになる
まさにトリック

総高16.1mのこの塔は
屋外に立つものでは最小だ

塔は自身の年齢からすれば
ここ数百年のうちに育ったであろう
若造の杉の木に
当にその背丈を超されてしまっていることに
気がついているだろうか

この五重塔の横に立つと
それは
あの石段のしたから仰ぎ見るためにだけ
作られたのではないかとすら思われてしまう

ふと
本院の興福寺の五重塔が脳裏をよぎった

ここは別院であるから
あのような立派なものを作るわけにはいかない
しかしそれに匹敵するものにしたい

ならばと知恵を絞って完成したものが
見上げる五重塔

そんな下世話な空想に浸ってしまった

もしこの空想が当たっていたとしたならば
それは大いに成功していると思った
なぜなら
今や室生寺のシンボルとなっているし
大好きな古寺の光景となっているからだ

残念なことに
今回はここでタイムアウトとなった

必ずもう一度訪れ
700段の石段を登り切って
奥の院や七重石塔を目指したい


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