たちばなしNo.19
こうさんの読書三昧
新型コロナウイルスで、せっかくの休日が台無しだ。
こんなときに限って天気も素晴らしくよく、さくらの開花を待つように、まだかまだかと気だけがはやる。
相棒のバイクも待ちくたびれたようで、バッテリーがあがりかけていた。
しかし愚痴を言っても仕方がない。みんな境遇は同じなのだ。それならば他の過ごし方をしようではないか。
そこで、趣味のひとつである読書でもすることにした。いつもは洒落たカフェとはいかないが、お茶をしながら読書を楽しんでいる。しかしここのところそういうわけにもいかないので、家カフェでのんびり読書をしているというわけだ。
つい最近、「世界でいちばん素敵な雲の教室」という書籍を購入した。それをいよいよ読んでやる順番がきた。前の本を読み終えるまで机の端で待たせていたのだが、早く読んでほしいとずっとアピールしていた。そのアピールの仕方がこの素敵な表紙でおわかりいただけるであろう。
瑠璃色の空、純白の雲、七色の虹。心癒される配色だ。この表紙が目に留まるたびに、早くページをめっくてみたいという衝動に駆られた。しかしそれを開いてしまったら今読んでいる本は置き去られてしまう予感があった。急ぎそれを読み終え、やっと手にすることができた。すでにこの時点で、
「読んでやる」から「読ませていただく」と、立場が逆転していた。
なんと表紙裏の間紙までブルーで、統一感がありお洒落にできている。
内容を紹介することはできないが、なんとかこの本の素敵なところをほかのひとにも伝えたい。思わずポロっと言ってしまわぬように気を付けながら、その魅力をお届けしたいと思う。
素敵ポイント1 読み手の心に訴えるメッセージ
最初に心惹かれるのは、宮古島の海と雲を背景に語られるメッセージだ。そこには雲との出会いは「一期一会」だから「雲との出会いを楽しんでほしい」とある。そのために「美しい空との出会い方」を紹介するとしている。なんて素敵なメッセージだろうか。
素敵ポイント2 読み手に優しい構成
記事の構成が単純で分かりやすい。見開きの写真を背景に、まず読み手に「〇〇ってなに?」と問いかける。そしてその答えがごくごく簡単に伝えられる。なんと明解な問答だろうか。そして次の見開きで、簡単な文に写真や図を添えた解答につながる解説がされる。基本的にこうした構成で組み立てられている。だから読み手は最初の設問を終えたところで安心して読み進めるというわけだ。
素敵ポイント3 読み手に文字と視覚で訴える
夕焼けの話では、「夕焼け」という文字の背景に真っ赤な夕焼けの写真が置かれている。それがそこにある言葉をさらに印象付けている。子どもや文字に疲れたひとでも読みやすく配慮されている。
素敵ポイント4 読み手の好奇心を掻き立てる
「雨が降っていないのに虹が出た」
えっ、どうして?
もうこれは読むしかない。
読み手の好奇心を見事に呼び起こし、進んで学ばせようと仕組んでいる。
最後に「雲の話はつづく」とある。いったいどう続くのか?読み終えた先にまだなにかがあるというのか?
好奇心は尽きない。
素敵ポイント5 読み手を元気にする
読み終えると、なにかが変わっている。
ふと気づくと空を見上げている。雲を通して自然を感じる自分がいる。昨日の自分と違う自分がそこにいる。一瞬でもそんな気持ちにさせてくれるのは、この本と出会えたからだ。その一期一会に感謝だ。
レイチェル・カーソンというアメリカの作家は、「知ることは感じることの半分も重要ではない」と語った。
久しく感じることを忘れていたような気がする。
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